カテゴリー:病気

気をつけたいネコとネギ

更新日:anicure・fete代表/獣医師浅見 優樹

日常の中に潜む危険として、ねこに中毒を起こすものは意外とたくさんあります。特に植物はねこに中毒を引き起こすものが多く、その種類はなんと700種類以上と言われています。

動物病院では、日々何かしら誤食してしまい病院に駆け込んでくるねこちゃんが後を経ちません。中には命に関わるものも多くありますが、ねこにとって危険かどうか知っているかいないかで大きく変わってきます。では、どんなものがねこにとって危険かを紹介していきます!

食べてはいけないものの代表としてネギ類は有名ですよね。とはいうものの「台所にタマネギやネギはあるけどうちの子は興味なさそう」というねこちゃん、要注意です。実は気をつけるのはそのままの状態のネギ類ではなく、ハンバーグや餃子などのお肉と一緒に調理されたものを盗み食いすることの方が多いのです。

ネギ類には「アリルプロピルジスルファイド」という物質が含まれており、これが中毒を起こす原因となります。代表的な症状は「溶血性貧血」と呼ばれ赤血球が破壊されて貧血を引き起こします。消化・吸収されてから赤血球を壊し始めるまでにはタイムラグがあり、個体差はありますが食べてから半日~2日などすぐには症状が出ないことから、様子をみてしまう飼い主さんも多いので注意が必要です。

症状
・グッタリする
・おしっこの色がコーラのような色になる
・食欲低下
・貧血により歯茎や耳、鼻先などが白くなる
※よく中毒といえば嘔吐するものと思われがちですが、嘔吐は必ず出る症状ではないので注意が必要です!

浅見 優樹

【著書プロフィール】

浅見 優樹