狂犬病ワクチン

狂犬病は人にも感染する感染症です。
発症すると人も犬も重篤な神経症状とほぼ100%の致死率で、発症した場合はほぼ回復の見込みはありません。
日本国内には1957年以降狂犬病の発生はありませんが、日本やニュージーランドなど一部の清浄国を除き、世界的に分布し今でも人の死亡事故の原因となっています。狂犬病ワクチンを接種することで感染のリスクを抑えることができます。

狂犬病ワクチン

日本では生後91日以上の犬の所有者は狂犬病の予防注射を犬に受けさせ、注射済票の交付を受けなければならないと国が法律で定めています。それ以降は年に一回狂犬病の予防接種を行うことが義務付けられています。

接種前の注意点

接種前までにできるだけ体調を万全にしておきましょう。

  • 接種直前の旅行やシャンプー、激しい運動などは体の負担になることもありますので、できるだけ避けてください。
  • 服用中の薬、治療中の病気などがある場合、事前にご相談をお願いします。
  • ワクチンアレルギーが出る可能性もありますので、当日はできれば午前中に接種し、午後は様子を見てあげましょう。(アレルギー反応は遅いと半日経って症状が出る場合もあります)
  • 狂犬病ワクチンと混合ワクチンの同時接種は行っておりません。万が一アレルギーが起こった場合の原因が特定出来ないリスクや他のメーカー同士の製剤のため、お互いが関わってどんなアレルギー反応が起きるか確認できていないためです。


ワクチンの副作用はあるの?

ワンちゃんの個体差にもよりますが、副作用の恐れは少なからずあります。

副作用

元気がない・下痢・発熱など
また稀ではありますが、顔面が腫れたりなどのアレルギー反応が出る場合もあります。

当院ではワクチンを打った直後は副作用の反応が現れないかチェックするため、打ってから30分程院内でお待ちいただきます。(重篤なワクチンアレルギーは通常打った直後〜20分以内に起こるため)万が一アレルギーが起こってしまった場合も、適切な処置をすることでアレルギーの緩和などをすることが出来ます。帰宅後になにか状態の変化などあった場合には、当院まで電話または夜間提携病院までご連絡下さい。また、以前にワクチンアレルギーを起こしたことがある場合は事前に獣医師にお伝えください。

ワクチンを打った後

  • 接種当日はお散歩に行く場合はいつもより軽めにおこない、なるべく安静にし、できるだけそばで様子を見てあげるようにしましょう。
  • ワクチンを打った後のワンちゃんは元気がなくなることはよくありますが、普段と比べて明らかにグタッとしている、様子がおかしいなどの場合は病院へご連絡ください。
  • ワクチンを打って2〜3日は激しい運動、シャンプーなどは避け、興奮させないなどなるべく安静に過ごしましょう。